My life is all about packing and unpacking.
私の人生は常に、荷造りもしくは荷ほどきである。
by angella tomato
私には誰にも負けない特技がある。
ヨガではない。
英語でもない。
歌でもアクティングでもござりません。
荷造りです。笑(きっぱーり、さっぱーり)
今回23キロx2の制限で
それぞれ23kg、22.6kg。
巧妙に詰め込まれたその様は、もはやアートにも等しいと自画自賛。
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オレンジ色の四角い屋根がタイルのように地面を覆っている様が
埃っぽい空気に霞みながらも確かに少しずつ、少しずつ近づいてくる。
普段は絶対に座らない窓側の席からその光景を眺め
後悔とも違う、恐れとも違う不思議な感情が私の中でつぶやいた。
「えらいことやってしまった。」
思い起こせば24歳の5月、私は片道航空券とたった10万円の現金を片手に日本を飛び出してタイに渡った。あの頃は怖いものなんてなかった。あれから8年。
世界地図を永遠に眺め続けられるという特技を持つ私は
インドにいた際、世界中を共に旅した角が黒くボロボロになった地図帳を広げ
シアトルとニューヨークに印の付いたアメリカに生えた強く長い足を見て
きっとその地を踏むことはないのだろうと
ぼんやり次の旅行先を妄想していたことがあった。
思い起こせば2014年、インドにいた頃に全ては始まっていたのかもしれない。
その頃日本の自動車産業がどんどんとメキシコへの工場建設を開始するということで
関連会社にお勤めの方々がまるで伝染病のようにバタバタとメキシコへ異動となった。
16,384km離れたこの二つの都市には地味に共通点がある。
それはいずれも標高が高く、高原地帯なので年中過ごしやすい気候ということだ。
バンガロールが標高920mに対し、メキシコシティーは2000m。
(ちなみに富士山の山頂が3776m。)
異動通知を受けた方々は口を揃えて
「バンガロールで肺を慣らしてメキシコへ送られる」
などと冗談を言っていたものだった。
もともと建築関係だった私の勤め先も例外でなく、
そこで何かが立つならば、もちろん我々もビジネスを求めて動き出す。
私の尊敬する上司もメキシコ異動が決まり、インドを卒業していった。
それが2014年だった。
そもそも何を勘違いしたのか
私はメキシコに一緒に連れて行ってもらえるのではと淡い期待を抱いていた。
今思えば実力もないのに図々しいにもほどがある、浅はかな発想である。
その上司が昨年暮れの一時帰国中、
超多忙のスケジュールをやりくりし、忘年会という名の海鮮鍋をつつく乙女の会へ出席を果たしてくださった。
他拠点でお勤めの先輩も同席くださり、世界中を舞台にした思い出話に花が咲いた。
そこでどういう脈絡かは忘れましたがこう言われたのである。
あんじぇら、メキシコ行ってみたらいいやん
たったそれだけである。
素直なので
せやな!
と思った数日後、インド時代の同僚のお姉さまをお誘いして
早々にフライトを抑えたのが、2017年1月。
2月の劇団公演を終え、
息抜きと称して3月メキシコへ。
3月末、帰国。
体調がすこぶる悪かった。
気持ちがざわざわするのである。
こんな気持ちがざわつくことは今までないくらい
不安で不安でしょうがない気持ちになった。
私はもうここにはいられない。
メキシコに戻ろう。
帰国して2日後、4月27日出発でメキシコ行きの航空券を取った。
もちろん両親には事後報告である。
一部の親しい友人を除いて私のメキシコ行き準備は極秘に進めた。
自分のこの衝動や考えをリーズナブルに説明することができるほど
気持ちの整理ができておらず、ただ体の中でサイレンがなっていてこれを無視することができなかったのが3月のお話。
なぜメキシコに呼ばれたのか?
それを探す長い長い旅になりそうです。
インドdeご飯。改め、メヒコdeご飯。が食べれるように
人生、ネタ!を座右の銘に
知っても知らなくても別に困らないんだけど
ちょっとあなたの毎日に色を足せるおもろい話をお届けして行きます。
はじまり、はじまり。